2014/12/10

露結手水鉢 卯辰山三社千杵坂脇

卯辰山菖蒲園の右奥に伸びる千杵坂、卯辰山三社への登り口に建つ鳥居脇に、「露結」の二文字(ご興味のある方はこちらを参照)が彫られた手水鉢がひっそりと佇んでいる。慶応3年に始まる卯辰山開拓で千杵坂を登った先には芝居小屋、茶屋なども置かれ、大変賑わったそう(藩営事業だったため明治維新で頓挫)訪れる人はまずここで手を清め、鳥居の下でお辞儀をして、いそいそと坂を登ったんだろうか。一面色とりどりの落ち葉に囲まれ飾られている手水鉢を観て、そんなコトを想像した。
2013年12月2日15時15分撮影
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2014/11/12

水鏡光庭

鈴木大拙館は21世紀美術館と並び「金澤」を見事に取り入れてその魅力をより一層増している「場」。
21世紀美術館が「金澤の光の変化を常に反映させて存在自体を作品に昇華させている」のに対し大拙館は何百年も入らずの森だった本多の原生林を借景にそれは見事な調和、美しさで年中楽しませてくれる。そして午後になれば「水鏡の庭」に差し込む光が乱舞して・・・ちょっぴり幻想的とも言える光景を見せてくれる。約3分毎に(微調整しているとのコト)生じる波紋が創る模様に心を静めるのもいいけど、刻一刻移り変わる光の舞いにウットリ浸るのもこの館の醍醐味だろう。晩秋の低く柔らかく透明な光がユラユラと舞うひととき。11月4日15時39分撮影
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2014/11/11

松月図(ミラクルムーン)

この夜はミラクルムーン(2014年は旧暦では9月が閏月として挿入され2回目の9月13夜を「後の13夜」という・・・171年ぶりというコトで「ミラクルムーン」呼ぶらしい)
春から晩秋までは東京よりも日照に恵まれる金澤(気象庁ここ30年の4月〜11月の日照平均、金澤1316時間、東京大手町1184時間)この日も透き通る秋の晴天。見事に紅葉したしいのき迎賓館脇のアメリカ楓並木越しにこの月を収めようとフラフラして、結局この松越しの月に見惚れてしまった。
兼六園をはじめ金澤には松が多い。桜並木の中に松、アメリカ楓の間にも松、21世紀美術館にも松がアチラコチラに・・みなよく手入れされ、この街ならではの風景を創り出している。2014年11月5日18時14分撮影
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2014/07/24

見上げ朧月(スーパームーン)主計町

 何度か書いているけど、起伏が多く狭い道が多い金澤旧市街、月は「風景の一部として見上げて」味わうのが醍醐味。また日照も少なくないのに(年間で東京の9割)雨、晴れ、曇、雨、晴れ・・と目まぐるしく移り変わるのが持ち味の金澤は、味わい深い朧月夜が多い街でもある。
月は思わぬトコロから突然顔を出して見慣れた景色にささやかな魔法をかける。折しもこの夜は「スーパームーン」。初夏の夜の香りが満ちる中、普段よりもちょっぴり大きく明るい月が妖しく優しく雲間に浮かんで・・・茶屋街主計町にお誂えの朧月画。
2014年7月12日20時48分撮影
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2014/06/06

金澤印象派 兼六園杜若

一年を通じて多彩な表情を見せる兼六園、5月初旬から6月初めまでは1万株4万本の杜若が曲水を彩る。
それにしても異様なくらい鮮やかな紫。
遅い午後の陽射しを透過、拡散して豊かなグラデーションを作りながらサワサワ揺れる光景は、そこだけ眺めていると印象派絵画の様。
江戸時代から盛んに育成、改良されてきた‘古典園芸植物’で、凛としたその姿は尾形光琳の代表作にも描かれ日本的な庭園風景にとてもマッチする杜若。
この時も「そういう光景」をなんとなく思い描いて出掛けてみたけど、とてもいい意味で裏切られた。兼六園に出現した金澤印象派、的風景。
2014年5月28日16時28分撮影
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2014/05/11

内川ダム 桜流し

 中心部から10キロちょっとの内川(犀川の支流)ダムへのアプローチ(導入路)街中からクルマで20分強・・でこんな山中の景色と対面出来る。
 休日に限らず、普段の生活にほんの少しの空き時間があれば自然の真っ只中に身を置けるコトも金澤に暮らす大きな魅力の一つ。
 ひたひたと降り続く久々の雨が辺り一面に釉薬をかける中、霧に包まれた山々を背景に少しずつ枝を離れてゆく花。
 間もなく竹の子シーズンを迎える内川周辺(土壌が粘土質で地中であまり空気に触れないため「白肌でエグみの少ない竹の子」が採れる。竹の子の名産地)を偵察しに来たついでにフラッと立ち寄ったハズが・・この春一番印象に残る桜の風景に出会えた。
2014年4月21日16時38分撮影
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2014/04/23

露結手水鉢落葉重ね

 晩秋から冬にかけて雨の多い金澤の紅葉は、落葉してからの楽しみも多い。
濡れた枯葉は長い間艶を保ちながら地面や石段、周り中を鮮やかに彩って風景を
一変させる。
 卯辰三社への入り口千杵坂脇にそっと鎮座する古い大きな手水鉢に落葉した紅葉が幾重にも層を作って沈んでいた。
 蒔絵を施した透明な板を何層にも何層にも重ねて苔むした石枠に嵌め込んだ工芸品・・・そんなコトを夢想する。ちょっと怖いくらい美しい水と紅葉の光景。

※この写真では分からないけど「露結」(と正面に大きく彫られている)の意味については例えばこちらを参照。加賀藩にも縁のある小堀遠州が「莊子」の得魚而忘筌、得兎而忘蹄」の一句から汲み取った深い意味を背後に秘めた二文字。
2013年12月1日16時28分撮影
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金澤桜絵美術館

 兼六園と金沢城公園は桜が最も美しい期間、一週間以上に渡って夜間ライトアップ&無料開放される。観光客にはモチロン、金澤人にとっても仕事、学校終わりにゆったりと園内、城内の桜を楽しめる嬉しい時期。(金沢城公園は通年無料)
 
 金澤の桜の醍醐味は、月を眺める時と同様に「前景と背景が調和した瞬間を絵の様に」味わうトコロにある。石川橋から桜霞を眺める、お堀通りから石垣に二段構えに咲く桜を見上げる、金沢城公園内、切手門脇に立つ老桜と対面する・・・様々に調和する美しい桜風景の中から「さらに自分好みのポイント」を見つける贅沢な楽しみ。沢山の絵画が飾られた巨大な美術館の中を歩きまり、自分の一枚を品定めする様な。
 ゆっくりと淡く染まりゆく空を背景にそびえ立つ、3年を超える時間をかけて可能な限り当時のままに復元した金沢城菱櫓(元々残っていた石垣を極力活かして新しい石垣を繋いでいる様子が写真からも分るでしょう)と桜が創る堂々の立体絵画。この日この時だけの。
2014年4月11日18時24分撮影

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2013/12/03

金澤回り舞台 晩秋 宝泉寺五本松

 
 ここで何度も手を替え品を替えトピックにしている「金澤冬の回り舞台」。
晩秋からしばしば発生する「目まぐるしく移り変わる天候」はとても表情豊か。
その年その日その時、その場所だけのダイナミックで美しい光景が展開する。
確かに・・・雷が鳴りみぞれまじりの雨が降り低い雲が垂れ込めている時間も多い。
(何度か言ってるけどそれは冬限定の話。春〜晩秋までは金沢の方が東京よりも日照時間が長い)
だけどその天候にかなりの確率で混じってくる「つかの間の晴れ」が金澤の醍醐味。
この眺めは芥川龍之介やドナルド・キーンが絶賛した宝泉寺、五本松から。
こうやって広く空を見渡すと狭い旧市街の上にいろんな空が展開しているのが良く分かる。
金澤人には見慣れた、でも一般的には・・・おそらくちょっぴり不思議な風景。2013年11月18日 16時12分撮影
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瓢池水鏡 兼六園ライトアップ

 年に何度も開催されるライトアップ夜間無料開園。9月中秋の名月鑑賞無料開園の次は、11月後半週末2回連続開催の「秋の段」で年内はお仕舞。
 藩主が何代にも渡って創り上げアチコチに見所が存在するこのお庭。雪吊りの見事な唐崎松が反映する霞ヶ池も素晴らしいけど、ここ瓢池周りのライトアップも多くの人を楽しませる。(ちなみに五代藩主がこの付近に「蓮池御亭」と称する別荘を建てたのが兼六園の始まり)西側斜面を巧みに活かした作庭。畳み掛けるように配置された木々が照明によって一層鮮やかにダイナミックに。
 水面に張り出した三芳庵水亭で食事をする人たちも含め一枚の絵画の様な・・・秋の終わりの光景。
2013年11月24日 19時45分撮影
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2013/11/08

金澤回り舞台 晩秋 卯辰山見晴台付近

 春から晩秋までの東京よりも長い日照時間(ここ20年の気象庁統計による)を一気に逆転する初冬からの天候の印象的が強く、長い間「暗く閉ざされた北陸の冬」みたいな誤解が広まっていた。
 確かに金澤の冬は曇りや雨が多い・・だけどその隙間隙間、プラチナを溶かした様な青空から鮮烈な陽が差して濡れた街がキラキラ輝く光景が多く出現する街でもある。
 紅葉も始まったばかりの、朝から降ったり射したりゴロゴロ鳴ったり忙しい日の夕方、茶屋街からクルマで数分のこの場所に空を眺めに出掛けてみた。輪郭を眩く輝かせながらゆっくり流れる雲、太陽が四方八方に大見得を切るかの様に光の筋を伸ばし、なかなか見応えのある舞台。時々辺りの森全体を轟音を立てながら風が吹き抜けていく・・
 余談だけど初代「中村歌右衛門」は金澤の生まれ。お墓は卯辰山山麓、東山の真成寺にある。
2013年11月07日 16時21分撮影

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2013/10/12

浅野川蒼鷺蒔絵

9月終わり頃の深夜、浅野川大橋を渡っていてふと、ナトリウム灯の黄色い煌きの中に長い影を作っている蒼鷺が目についた。
浅い浅い浅野川に静かに立つ姿は昼も夜もその時々の画を創り、時々見惚れてしまう。
黒漆塗で仕上げた様な艶のある川面にナトリウム灯の金粉を撒いて・・・背景が絶えず動く奥行きのある蒔絵を見ている様な。
日常に溢れる様々な、金澤らしい味わいの風景、の一つ。
2013年09月28日 23時54分撮影
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